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コードレスでハンディなサイクロン掃除機「dyson DC31 motorhead」

 デザイン性の高いダイソン製掃除機の中で、前モデルのDC16も現モデルのDC31もハンディタイプは見た目が今一つな感じだったので、あまり気に留めてもいなかったのだが、車を掃除する必然性に駆られてハンディな掃除機を探していたところ、結局DC31に行き着いてしまった。

DC31 motorhead
ノーマルは黄色、モーターヘッド付きは青。6月からモーターヘッドにサテンシルバーが加わるとのこと。

デザイン

 実物を見ると随分小さく感じる。実際、ハンディクリーナーとして小さいわけではないが、写真だけで見ると、キャニスタータイプの本体にグリップが付いているようなもっと巨大なものをイメージしてしまうために誤解が生じるのかもしれない。

 電動ドリルのような形状は、スタイリッシュとは言い難く、どちらかと言うと無骨だが、ダイソン特有のおもちゃっぽい質感と色使いが印象をソフトにしている。一般的なハンディクリーナーはグリップを上から握る形のものが多いが、DC31はグリップを後ろから握るというシューティングスタイルである。ハンディクリーナーとしては少々違和感のある持ち方だが、ちびっ子や大きなお友達にはうけそうだ。

500mlペットボトルとの比較
案外小さいDC31。

使用感

 重量は1.5kg。重量バランスが悪そうに見えるが、グリップの上下に重いモーターとバッテリーがあり、重心がグリップの近くに来ているので、思ったよりは持ちやすい。そして、何よりもコードレスであることがフットワークを軽くしてくれる。

 コードレスの宿命であるバッテリー持続時間については、一回の充電で、通常モードなら10分、パワーモードなら6分と短いが、吸い込む瞬間だけトリガを引けばよいので、意識すれば、案外、事は足りる。バッテリーにリチウムイオンを使っているというのもポイントが高い。ただし、一度バッテリーが切れるとアダプターを直結しても動かないため、使い終わったらすぐに充電するというクセを付けておいた方がよいだろう。

 小さくてもダイソンのサイクロンとあって、紙パック要らずで、吸引力が持続し、排気がクリーンなのは他の機種と同様。クリアビンに溜まる細かい粉塵を見ると、サイクロンを実感してしまう。持続はするが、元々のパワーが弱いのでは?というダイソンのサイクロンだが、吸引仕事率は、強力モードで65AW、通常モードで38AWと、コードレスタイプとしてはよく吸ってくれる。吸い心地としては、うちのDC12と大差ないような気もするが、これはヘッドの幅が狭いことが影響しているだろう。

 気になる騒音については、新開発という高速回転デジタルモーターがお約束のジェット騒音で、やはり夜間の使用には厳しいものがあるが、キャニスタータイプと比べれば、パワーが小さい分、音も小さくて軽い気がする。

一式 モーターヘッド
セット一式。
コンパクトなモーターヘッド。
コンビネーションノズル1 コンビネーションノズル2
これ一本でも十分なコンビネーションノズル。
伸ばすとブラシタイプに。
シリンダ上部 強力モードボタン
シリンダ上部。カタカナ表記が残念な感じ。
控え目な強力モードボタン。
排気は横から。顔面直撃に注意。
充電スタイル1 充電スタイル2
プラグを本体に直接繋げて充電。
バッテリーだけで充電することも可能。
ゴミ捨て フィルター
ゴミ捨ては赤いレバーを下げるだけ。
こんなところがパカッと開きます。
こんな音です。

オプション

 店頭ではなかなか見ることのない各種オプションや交換用パーツがダイソンのオンラインストアで買える。価格は基本的に定価ベースのようだが、交換用バッテリーなど他では買えないものがあるので侮れない。個人的お勧めは延長ホースだ。「延長」も何もDC31には元々ホースがないわけだが、これがなかなか便利。ホースを付けると両手を使うことになってしまうが、更に小回りが利くようになる。

延長ホース ホースと本体
ダイソンダイレクトで買える延長ホース。
ちなみに、延長ホースには電線が通ってないので、
モーターヘッドは回りません。

総評

 DC31は、フロア一面を万遍なく掃除するのはバッテリー的にも体力的にも厳しいが、車の中をはじめとして、普通の掃除機では届きにくい高いところや狭いところ、気になった部分をちょこちょこ掃除するのにはとても向いており、家の中も心なしか以前よりきれいになった気がしないでもない。惜しいのはバッテリー持続時間の短さだが、バッテリーを大きくすると、重くなる上、値段も高くなったりするので仕方ないとして、せめて、バッテリー切れの際にコンセント直結で給電できるようにして欲しかった。

 価格は3万円前後と、ダイソンのサイクロンとしては結構安いが、ハンディクリーナーとしては結構高いという絶妙な価格設定。キャニスタータイプと異なり、他に競合製品が見当たらないだけに判断が難しいところだ。もっとも、バッテリー持続時間にさえ納得できれば、性能的には悪くないので、ハンディタイプもダイソンにしたいというダイソン信奉者はもちろんのこと、DC26には手が届かないけどダイソンのサイクロンを使ってみたいという人や、普通にハンディクリーナーを探している人にもお勧めできる。

ダイソン DC31モーターヘッド
価格:34,000円(税込)
発売日:2009年9月18日

(2010/5/30)

※本ページの内容は管理人個人の主観的な評価であり、内容については保証できません。

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